ウール

ウールは天然繊維の中で最も断熱性に優れており、何世紀にもわたって衣類に使用されてきました。ウールは保温性に優れているだけでなく、水分を逃がして綿よりも早く乾きます。ウールの中で最も多いのが羊毛です。しかし、保温効果のある天然繊維がとれる動物は羊だけではありません。アルパカ、アンゴラウサギ、ラクダからも上質の羊毛のような繊維が生産され、高品質なニットウェアや編地に使用されています。まずは全ての種類のウールの利点を理解しておくとよいでしょう。ウールには、綿やリネンのようなその他の天然繊維ではかなわないような様々な特徴があります。

ウールは湿気を逃がします

人間の毛や動物の毛皮と違って、ウールの繊維は中が空洞になっていて、表面には耐久性、柔軟性、撥水性があります。ウールの繊維は屋根のこけら板のような小さな重なりから成る構造になっています。各繊維の中心部は最大30%の水蒸気を吸収しますが、湿ったりべとつくことがありません。一方、表面の硬い層は雨や雪などの外からの水分をはじきます。

ウールは素晴らしい断熱材です

ウール繊維は完全に滑らかでまっすぐな形状ではありません。ウール繊維は縮れていて断熱の役割を果たす小さな空気のスペースがあるので、保温性に優れています。ある意味、ウールには住宅の壁の中に入っている断熱材のガラス繊維に似た機能があります。

ウールは通気性があり、温度を調節してくれます

ウールは快適性の幅が広く、変化する気象条件への適応に非常に役立ちます。このようなユニークな性質を持つことから、ウールはコート類や断熱衣類を作るのにうってつけの繊維です。なぜなら、ウールは寒い時には暖かく、暑い時には通気性が良いからです。

ウールには天然の防臭効果があります

ポリエステルやポリプロピレンのような合成繊維は徐々に臭いが染みついてくることがあります。ウールは臭いが染みつきにくい繊維です。また、羊毛はしわになりにくく、静電気も起こりにくいです。

ラムズウール

ラムズウールは、最初の毛が生えた後の生後7か月ごろに行われる最初の剪毛でとれる長さ50㎜以下の子羊の毛です。ラムズウールは柔らかく、伸縮性があり、滑らかで、高級な生地に使われます。 その繊維は細くて柔らかいので、必要な加工は最小限で済みます。ラムズウールに分類されるには、最初の剪毛でとれる長さが50㎜以下の繊維でなければなりません。その後の加工で繊維はさらに短くなります。ラムズウールの色は60色あり、太さはNm 1/14です。

メリノウール

ラムズウールは羊の種類を問いませんが、メリノウールはメリノ種の羊の毛に限られており、最も柔らかいウールと評されています。メリノウールには様々な種類があり、毛の直径の大きさによってミクロン単位で等級が分かれています。数字が小さいほど柔らかくて高価になります。標準的なメリノウールは23ミクロン前後です。人間の髪の毛の直径が約40ミクロンです。ファイン・メリノウールが約18ミクロンで、スーパー・ファイン・メリノウールは16ミクロン、そして15.5ミクロンよりも細いのが最高級のウルトラ・ファイン・メリノウールです。メリノウールはより細く、より涼しく、毛玉ができにくいです。通常、メリノウールは高性能な競技用ウェアに使用されており、合成繊維よりもずっと好ましい繊維とされています。メリノウールは31色あり、NM 2/30の1本撚りです。

ブリティッシュウール

宇宙飛行士は宇宙船という閉ざされた空間で快適に過ごすためにウールを着用しています。ウールは登山家や北極、南極の科学者、世界中の海を単独航海する船乗りやアラスカで石油を採掘する人々に愛用されています。この繊維はヒーローにも普通の人にも適した繊維です。

ウールの歴史は長く、時は有史以前の原始人が食料のために殺した野生の羊の毛皮を初めて身にまとったところまでさかのぼります。原始人は耐久性のある素材を見つけたのです。それは暑さからも寒さからも雨や風からも守ってくれる、他の素材にはない特性を持つ素材でした。その万能素材は日中の暑い時には涼しくしてくれ、夜寒い時には暖かくしてくれ、湿った感じがすることなく水分を吸収してくれました。

羊は何千年もの間イギリスの牧草地や丘や谷や低地や山に生息しています。何世紀にもわたって英国種の羊の牧羊者たちは、60種以上の品種を開発してきました。中には黒など色のついた毛を持つものもあります。ブリティッシュウールは10色のマールをはじめ、全49色あります。弊社で使用するブリティッシュウールの糸はイギリスで育った羊から作られたもので、すべてイギリスの卸業者から仕入れたものです。

弊社は英国のフリースウールの中央流通機構を運営している英国羊毛公社(BWMB)に加盟しています。牧羊業者たちにより運営されているこの組織は、牧羊業者たちに最善の純利益をもたらすことを目的として1950年に設立されました。英国羊毛公社はフリースウールを取りまとめて等級を付け、販売、促進する世界で唯一の組織で、イギリスでは現存する唯一の農産物の公社です。

以下は英国羊毛公社の目的です。
牧羊業者のために市場の見通しを保証すること
技術研究、商品開発、販売促進によって需要を促すこと
刈り取った羊毛の質を向上させること
集荷からオークションまで効率的に売買を行うサービスを提供すること